その他の難聴を来たす疾患
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メニエール病
低音域を中心とした聴力の低下とめまいが起こる病気です。耳のつまり感、耳鳴り、回転性めまいが主な症状です。 内耳が浮腫を起こす「内リンパ水腫」という病態が原因と言われており、難聴は低音域が中心です。
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低音障害型感音難聴
めまいを伴わず低音のみ低下する場合もあり、低音障害型感音難聴と呼ばれています。メニエール病と病態は近いと言われています。
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外リンパ瘻
鼻を強くかむ、などにより内耳の圧力が加わるため、内耳のリンパ液が中耳へ漏れることにより、難聴、めまい、水の中に入ったような耳の閉塞感を来たします。 問診による病状の発症の仕方、症状、経過が非常に重要で、早期にステロイドの点滴などの治療が必要になります。 治療に反応しない場合には、試験的鼓室開放術という手術で中耳にリンパ液が漏れていることを確認し、漏れている部位を閉鎖する手術が必要となることがあります。
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聴神経腫瘍
耳の神経に出来る良性腫瘍です。ほとんどは片側の耳に生じますが、遺伝性の場合、両側にできることもあります。 実は聴神経腫瘍は下前庭神経というめまいに関わる神経に発症することが多く、腫瘍の増大とともに耳鳴り、難聴が生じます。 めまい症状は自覚しない人がほとんどです。進行すると顔面神経麻痺などが起きることもあります。